一人でできる話し方上達法(4)–見たままを口にする

プロのアナウンサーが新人時代にやる練習法に、「見たままを口にする」というのがあります。これをやると、頭の中に浮かんだぼんやりした考えを即座に口で言い表せるようになり、話し方が飛躍的に上達すると言われています。

見たままを口にする

最初に書きますが、この練習はかなり難しい。頭を猛回転させないとできません。なので頭が疲れます。では、具体的なやり方を説明します。

まず、今自分がいる周囲を見渡します。そして、目に映ったものを実況描写する。例えばこんなふうに、

「私の目の前にはパソコンがある。機種はMacで画面は24インチだ。その前にはキーボードがあり、電池が切れかかっているので、最近WiFi接続がよく切れる」

始めのうちは、目の前にあるモノをそのまま言う程度しかできません。○○がある。○○は赤色だ。○○は大きい、小さい……こんな程度です。でも最初の段階はそれでいいのです。とにかく、目に映ったモノをネタにして、原稿なしで何かを言っていく。その癖をつけるのが、この練習の主眼です。

次の段階は、目に映ったモノから、さらに話を広げます。

モノから浮かんだ思いを言う

モノの実況中継ができるようになったら、次は、モノよりあやふやな「考え」や「思い」を、それにつけ加えていきます。例えばこんなふうに。

「私の目の前にはパソコンがある。機種はMacだ。これを買うときに、MacかWindowsかで悩んだ。いろいろ調べると、Macのユーザー数は少ないと分かったので一度はWindowsに決めた。しかし私の友人は反対して~」

こうやって自分の考えを言うときも、人に伝えるように、アナウンサーが喋るように言ってください。つい独り言のようになりがちなので、注意。

話す内容はとりとめがなくて構いません。頭に浮かんだあやふやな思いを、すぐさまスパッと言葉にする練習です。話をまとめる必要はありません。

慣れて来ると、頭と口が別に動いているような感覚を覚えるはずです。頭では次に何を言おうかと考え、口の方は自動的に今喋っているフレーズを続けている、そんな感覚です。こうなればしめたもの。頭に余裕が出てきた証拠です。実は、この頭の余裕が、あがり症話ベタを根本的に克服するカギなのです。(これについては「○○○」ページで)

電車の中でもできる

「見たままを口にする」練習は電車の中でもできます。といっても、実際に声に出してはヘンな人だと思われてしまうので、声には出しません。電車の窓から見えた街の様子、ビルや看板の色や形などを、瞬時に(頭の中で)言葉にします。頭の中で実況中継をするわけです。これなら、時間のない人にもできると思います。

ところでこの練習、最初にも書きましたが、頭がめちゃくちゃ疲れます。キツいです。管理人は1日10分やろうとしましたが、4日程でメゲました。プロのアナウンサーがやる練習なので当然かもしれません。けれど、この練習が出来なくても、あがり症や話ベタはなおります。他にも練習法やノウハウはたくさんあります。

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