トレーニングで社交不安を改善する

社交不安障害というと、日本の精神科では薬で治療するのが一般的ですが、欧米では少し事情が違っています。薬を使わずに、自己トレーニングで治そうという動きが、欧米では盛んです。そういったトレーニングは、あがり症や話しベタ対策としても役立ちそうです。

(※「社交不安障害」は、以前は「社・会・不安障害」と呼ばれていました。2008年に日本精神神経医学会が呼び名を改めたため、会→交となりましたが、2つは同じものです)

エクスポージャー・セラピー

エクスポージャー・セラピー。これは、欧米で実践されている社交不安障害の治療法のひとつ。

エクスポージャー(exposure)とは、周囲の環境に身を晒すこと。これには「暴露」という意味もあり、日本では、「暴露療法」というちょっと物騒な名前に訳されています。

エクスポージャー・セラピーで何をやるかというと、例えば、衆人環視の中で、わざと小さな失敗をしてみるというのがあります。

社交不安障害の人は、完璧を求め過ぎ、わずかな失敗を恐れるあまりに緊張し過ぎてしまうのですね。その点は、あがり症や話ベタの人と似ていると思います。私もそうでした。

そこで、小さな失敗を意図的にして、「失敗したって大したことないや」と思えるように意識を変えていくのがエクスポージャー・セラピーの主旨です。では、実際にどんなことをするのか、2つ例を挙げてみます。

1. レストランでわざとワインをこぼす
ギョエーッ! と思うかもしれませんが、この程度のことでは誰にも怒られません。店員さんは平気な顔で後始末をしてくれるはずですし、周囲の客も大して気にしません。でも、なかなかそうは思えないのですね。その心の壁を越えるために、わざとやってみるのがエクスポージャー・セラピーです。一人ではやりにくいので、最初は、事情のわかった親しい友人を一緒に連れて行き、「自分は演技をしているのだ」と思ってやるといいそうです。

2. ショッピングモールで両手を上げて歩き回る
欧米ではこういうこともやっているようです。こんな妙な行動をしても、別に誰からも責められない、というかその前に、誰も見ていない気にしていないということを、身をもって知るのが目的だそうです。

こんなふうに、わざと小さな失敗をしてみるというのは、社交不安障害だけでなく、あがり症や話しベタを改善するのにも良いはずです。ただ、ちょっと勇気が必要ですけど。

ソーシャルスキル・トレーニング

ソーシャルスキル・トレーニングというのは、アメリカ・カリフォルニア大学の精神科医ロバート・リバーマン教授が考案した心理社会的療法です。日本では「社会生活技能訓練」と、あまり楽しくなさそうな言葉に訳されています。

どういうトレーニングかというと、ごく大雑把に言えば、「話し方教室」でやることと似ています。相手のどこを見て会話すればいいかということや、相手の話を聞くときにどのように相槌を打てばいいのか、といったことを学び、ロールプレイで予行演習し、次に実際に緊張する場面でやってみる、というトレーニングです。

ソーシャルスキル・トレーニングは、どういうわけか、日本ではほとんど実践されていないようです。『日本の社交不安障害の治療現場で実際にこうしたトレーニングが行なわれることはない』と、ある精神科医が本の中で書いていました。つまり、どこの病院に行っても、日本ではこうしたトレーニングを受けることができないらしいのです。これは残念ですね。

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