スライド(パワーポイントなど)は、ビジネスプレゼンであがりを防いでくれる強力なツールになります。このことはあまり知られていません。スライドは準備が大変ですが、あがりやすい人ほどスライドを利用すべきだと言えるでしょう。
スライドはカンニングペーパーになる
話し方セミナーなどでよく言われることですが、米国大統領は演説の時に、プロンプターと呼ばれる特殊な機器に演説原稿を表示させ、それを読んでいます。このプロンプターは透明なパネルで、聴衆やテレビカメラからは見えません。つまり、大統領でさえ、見えないところにカンペ(カンニングペーパー)を置いて見ているのですね。落ち着いて演説できて当然でしょう。
ビジネスプレゼンであがってしまう、というあなたも、同じようにカンペを見ることができます。といっても、プロンプターを使う必要はありません。パワーポイントなどで作るスライドが、プロンプターの代わりをしてくれるのです。
プレゼンで使うスライドは、そのまま、スピーチをガイドするカンニングペーパーになります。スライドに記載された項目は、その時々に話すべき内容のまとめと同じ。それを見れば、「今なにを話せばいいんだっけ?」と慌てなくてもよくなるのです。
しかも、スライドなら、聞き手の前で堂々と見ることができますね。本物のカンニングペーパーやプロンプターのように、チラチラ盗み見る必要もないのです。
プレゼンを通してガイドしてくれる
スライドのもう1つのメリットは、プレゼンを通して、あなたのガイド役になってくれるということ。
プレゼン全体の流れに従って準備されたスライドは、劇の台本と同じようなものです。最初から最後まで予定された筋に従って構成されている。プレゼンの台本ですね。それを順に映し出して、見ながら話していけば話の外れようがない。
一定のペースでスライドを消化していけば、余計なことを考えなくても、自然とまとまったプレゼンになるというわけです。
スライド枚数は3分あたり2枚以下に
カンペ代わりとして最も役立つスライドは、話のテーマや重要ポイントを箇条書きにしたタイプのものです。例えば、
○成功するプレゼンとはなにか ○プレゼンであがらないために ○スライド枚数は3分あたり2枚以下に |
という文が書かれたスライドです。
また、丸や三角、四角などの図形を使った概念図も、そのままプレゼンのガイドになります。
詳細を説明するためのグラフや表などは、その時に話すべきキーワードを表題(タイトル)に入れておくのがコツです。
仮にプレゼンの持ち時間が1時間として、こうしたスライドを最低でも12枚程度用意しておくといいと、一般に言われています。5分に1枚の割合で映していくことになります。中には1分に1枚の割合でどんどん映していく人もいるようです。「プレゼンの神様」と呼ばれるスピーチセミナーの先生は、そんなに多いのはよくない、と言い、3分あたり2枚以下にするのを勧めています。管理人が読んだ、アメリカ人著者によるプレゼンテクニックの本にも、3分あたり2枚以下が良いと書いてありました。
さて、このようにスライドを活用する際に、気をつけるべき点があります。管理人はそれで1度失敗しました。あがり方の程度がまだひどい時に、スライドを使って返ってやることが増え、混乱してしまったことがあります。スライドは、ある程度あがりそのものを軽減してから使うことをお勧めします。
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