思考パターンを変えればあがりが消える~目標を具体的に

何かをやろうとするときに、抽象的な目標を設定する人は、なかなかあがり症から脱却できないといわれます。例えば人前で話すときに、「うまく話したい」とか「失敗しないように話したい」と考える人。「うまく」とか「失敗しない」という目標は抽象的な目標です。

抽象的な目標には、具体的なイメージがありません。「うまく」とか、「失敗しないように」という概念には、具体的にどうするかというイメージがないのです。この具体的イメージの欠如があがりがますますひどくする、と、多くのカウンセラーや話し方教室の先生が言っています。それには次のような理由があります。

脳が行動をイメージできない

人はいろいろな時に不安を感じますが、その1つに、脳が体にどういう命令を出していいか分からない、という場合があります。これは心理学的な研究で分かっていることで、外界からの刺激に対して、脳がどう対応していいか分からない時、パニックを起こし、思考が止まり、その代わりに不安という感情が湧き起こるそうです。

人前で話すときに、「うまく」話そう、とか、「失敗しないように」しようと、抽象的な言葉で目標を立てる人は、脳が行動をイメージできません。「うまく」、「失敗しないように」というのは漠然とした概念で、具体的なイメージがないからです。そうなると、脳が体に行動命令を出せません。「○○しろ!」と命令しなければいけないのに、肝心の○○の部分が無いからです。

人前に出て「うまく話したい」と思っているのに、脳がそのための命令を出せないと、一種のパニックを起こします。(いわゆる頭が真っ白になるという状態です)そうなると、自動的に不安感情が湧き起こってしまうのです。そして、その不安が、あがりの無限スパイラルを生むわけです。(これについては「079思考パターンを変えればあがりが消える~禁止言葉で考えない」ページでも説明しています)

具体的な行動目標がパニックを回避する

そうならないためにはどうするか? というと、目標をもっと具体的にすることです。言い換えれば、イメージしやすい目標を立てること。

例えば、「うまく話す」という目標をよく考えてみると、具体的ないくつかの要素が含まれていることが分かります。「うまく話す」というのは1つの事でなく、「発音をもっと明確にする」、「話すスピードを今より遅く(速く)する」、「声を大きくして喋る」、「堂々とした態度で話す」、「間を取りながら話す」など、いくつかの具体的な行動にブレイクダウンできるのです。こうしてブレイクダウンして、具体化させた行動を目標にしておけば、脳はそれを体に命令でき、パニックにはなりません。

日頃から抽象的な言葉で目標を設定している人は、その思考パターンを変えることで、あがり症が改善するはずです。ただ、長年の間に定着してしまった思考パターンを変えるのは簡単ではありません。それは、あがり症克服に取り組んできた管理人も実感しています。焦らず、気長に取り組むことが必要です。

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