あがり症を放っておくと「うつ」になる可能性が

管理人はあがり症だった時、うつ病になりかけました。

2人の医者に診てもらい、1人からは「全然大丈夫だよ」と言われたのですが、もう1人の医者は「うーん」と唸って処方箋を書き、出された薬をあとでネットで調べるとうつ病の薬でした。そこから察するに、ディープな症例ではなかったにせよ、ボーダーラインあたりには入っていたようです。

その時の心の状態を言うと、(悪い意味で)シンと静まって何も動かない、という感じ。でも、そこに透明感はなく、四六時中重く濁った感じ、どうにも動けない感じがある。自分の「死」というものにもすぐ考えが行きます。でも、心が重過ぎて、具体的に死ぬという方向には動かない。それで、ずっと苦しいままでいるだけなんですね。あー、思い出したくない。

もう1つつけ加えると、何もしないことが一番楽でした。人と関わらない、何も話さない、何もしない、それが……楽というか、一番マシ。今から考えるとこのせいで孤独が深まり、「うつ」が進行したんだと思います。でも、その時は、少しでも楽な方に逃げるしかないからどうしようもなかった。

あがり症は「うつ」に繋がっている

自分語りはこのくらいにして、本題に行きます。

医者に言わせると、100%というわけではないんですが、あがり症を放っておくと、うつ病になってしまうそうです。

あがり症の研究で有名なフランスの精神科医、クリストフ・アンドレという人が、著書の中でこんなことを書いていました。

『〈社会不安〉は〈社会恐怖〉や〈回避性人格障害〉のように重度なものにならない限り、精神疾患であるとは言えない。ただ単に、人前で緊張したり、気おくれしたり、あがったりするだけのことだ。しかし、だからといってこれを軽視してよいわけではない。というのも、緊張したりあがったりすることで、対人関係がぎくしゃくし、仕事や日常生活に支障をきたしてしまうことがあるからだ。ひどい場合は、〈社会不安〉がきっかけで〈うつ〉や〈アルコール依存〉を引き起こしてしまうこともある。単なる〈あがり症〉や〈内気〉だといって、簡単に片づけることはできない。』(「他人がこわい あがり症・内気・社会恐怖の心理学」クリストフ・アンドレ、パトリック・レジュロン共著)

単なるあがり症は精神疾患とはいえないが、それがきっかけで「うつ」や「アルコール依存」を引き起こすことがある、とこの先生は言っています。そして、単なるあがり症や内気だからといって「簡単に片付けることはできない」と。

また、同じ著書の中に、こんなふうに書いてあります。

『あがり症、内気、回避性人格障害などの社会不安は、50~70%の割合でうつを引き起こす研究結果がでている』

研究結果というのは、一応確かめてみたんですが、1992年に発表された論文「社会不安―疫学的事例に見る病態と併存疾患」(原文は英語)で、1万3,000人もの人を対象にした調査結果です。

うつ病にハマらなかった幸運

うつ病のことをいろいろ調べると、なりやすい性格というのがあると分かります。例えば、「他人の評価を(ひどく)気にする」とか、「自分が少しでも否定されることを恐れる」とか、「失敗を許さず完璧を目指す」とか……。

実はこれ、あがり症になりやすい性格と同じなんですね。それは、あがり症関連の本にほぼ必ず書いてある。そして、管理人の性格そのまんまでもある。(昔は認めてませんでしたが、今は素直に認めます)

こんなふうに、あがり症もうつも、なりやすい性格が同じなのだから、どっちかになればもう一方にもなりやすいのは当然なんでしょう。管理人の場合、あがってしまう自分が嫌でたまらず、まず、自己否定へと向かいました。そして、他人の評価を気にするあまり、心のモヤモヤを誰にも吐露できない。自分ひとりでどんどん自分を責めていき、結局のところ上に書いたように、うつ病になりかけた(あるいはなっていた)というわけなんです。

その後、ちょっとしたきっかけからあがり症が改善したのですが、すると、不思議とうつ状態もなくなりました。おそらく、あがらなくなったせいで(あるいはあがりが軽くなったせいで)、心が外側に向いたんだと思います。人前でも話せるようになり、外の世界との繋がり感が持てるようになった。すると、うつ状態も自然に解消してました。

これは幸運だったと思います。知り合いに精神科通いをしている人が何人かいますが、皆、薬がやめられなくなり、どんどん強い薬を出してもらうようになっています。そうならなくてよかった。その点だけは幸運だったと思います。

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