人格を否定する人は自己改革できない

あがり症を専門にするコミュニケーションカウンセラーがこう言っています。人格を否定する人は自己改革できない、と。

「人格を否定する」とはこの場合どういうことかと言うと――誰かが何か失敗したとき、原因をよく分析せずに、「あの人がダメだからだ」と、その人を丸ごと否定してしまうこと。こういう「人格否定」するタイプの人は、自己改革が難しといわれているのです。

人を否定しているだけのに、なぜ自分の改革が難しくなるのか? それは次のような理由です。

人格否定は自分にも向く

他人の人格を否定して考える人は、同じ思考パターンが自分にも向かうそうです。つまり、自分が失敗した時も、「私がダメ」と、自分の人格全体を否定して考える。これを読んでいるあなたはどうですか? 自分が失敗した時、原因をいろいろ考えて、結局行きつく先は「私がダメ」という考えではありませんか?

もしそうなら、あなたの自己改革は難しくなっています。同時に、あがり症克服も難しくなっています。「自分がダメ」という考えがあって、その一方で、「そんなダメな自分を改造したい」という思いが強くあっても、両者はぶつかり合って葛藤するだけ。「自分がダメ」→「ダメな自分を改造したい」→「でも自分がダメだからしょうがない」→「そんな自分を改造したい」→「でもダメなのは自分だからしょうがない」、という堂々巡り。

これが、人格を否定する考え方の落とし穴です。そこから、具体的な解決策は生まれてきません。

ではどうすればいいか?

人格でなく、行動を否定する

コミュニケーションカウンセラーが勧めている方法があります。自分の失敗を受け入れろ、とか、もっとポジティブに考えろ、とか、そういう漠然としたことではありません。「人格否定」の考え方を、「行動否定」の考え方に変えることです。

「行動否定」とは何か、具体的に説明するとこうです。自分が何か失敗した時、「私がダメ」と考えるのでなく、「私の(○○した行動)がダメ」と、具体的な行動を入れて考えること。主語を「私」にするのでなく、「私の(具体的な)行動」にするのです。

例えば会社の仕事で失敗したとします。仮に、得意先にすぐ連絡を入れなかったことが原因で、得意先を怒らせてしまったとしましょう。こんな時、「(すぐに連絡しなかった)私がダメ」ではなく、「私がすぐに連絡しなかったことがダメ」と考える。これが「行動否定」の考え方です。

こういう「行動否定」の考え方をすると、いろいろな問題について解決の糸口が見えてきます。ダメなのは自分の人格ではなく、自分の行動だ、と考える。すると、自分がその行動を変えるしかない――というふうに、やるべきことに目が向きます。

例えば上の例では、「自分がすぐに連絡を入れなかったのがダメ」→「ならば、今度からすぐに連絡を入れるようにしよう」、というふうに、行動を変えていけるようになります。

こうなればしめたもの。自己改革への一歩は踏み出せました。

人格を否定していると、今の自分から一歩も抜け出せません。同じ否定するのでも、行動を否定するなら、自己改革が始まります。自分を変えるには、心の葛藤を続けるのでなく、新しい行動を起こすことが大事です。

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