スピーチ本番で使うチラ見用メモの作り方

あがり症の人もそうでない人も、人前でスピーチする時は、あらかじめ原稿を書くのが基本と言われます。講演のプロも、初めてのテーマで講演する時は「1度はフル原稿を自分で書く」そうです。

ただ、それを丸読みするかどうかは別問題。

原稿を見ないスピーチはカッコいいのですが、極端にあがりやすい人は、あまりカッコつけようとせず、原稿をきちんと読んだ方が失敗しません。(これについては「あがりやすいならスピーチ原稿は書こう」ページで詳しく説明しています)

その一方、それほど極端にあがらない人や、トレーニングなどである程度あがりを改善できている人は、「簡単なメモを見ながら話すといい」と、多くのスピーチトレーナーが言っています。

メモの方がうまくいく

フル原稿を見るより簡単なメモを見ながらスピーチした方がいい、と言うスピーチトレーナーは多くいます。ある人は、「フル原稿を見ながらスピーチするとかえって失敗する」とまで言っています。これには心理学的な理由があるそうです。

スピーチが上手くいっていると、心に余裕ができ、意識や思考が自由に動き始めます。当然、目の前にある原稿から外れたことが頭に浮かんできます。そうなると、原稿と思考にズレが生まれ、そのズレが(実際のスピーチは上手くいっていても)「うまくいっていない」という感覚を生んでしまうそうなのです。

そして、この「うまくいっていない」という感覚、なんとなくズレているという感覚が不安を呼び、そこからあがりの無限スパイラルに入ってしまう。

これを防ぐには、一字一句書かれた原稿でなく、キーワードのみを書いたメモでスピーチした方がいいそうです。キーワードのメモは自由度が高く、意識や思考が自由に動き始めても「ズレた」感覚が生まれないのですね。

どんなメモを作ればいいか

管理人が読んだ「話し方」の本のほぼ全てで、メモを見てのスピーチが推奨されていました。しかし、実際にどんなメモを作ればいいかを説明した本は多くありません。明されていません。実際のメモの作り方を紹介します。管理人が試してみて1番簡単だと思った方法をピックアップしました。

1)まずスピーチのフル原稿を書く
最初にスピーチのフル原稿を書きます。冒頭に書いた通り、これは基本です。女性がスピーチするという設定で、下に例を挙げました。

〈例〉

五年後には実現させたいと思う私の夢についてお話します。
それは、自分の家を持つということです。というのも、最近、近所を散歩していたら、販売中のモデルルームがあり、それを見てすっかり刺激されてしまいました。広くて素敵なリビングルームや、使いやすそうなキッチン。私は独身なので一生賃貸でもいいやと思っていたのですが、こんなモデルルームを見て、だんだんと自分の家を持ちたくなってきました。

2)原稿中の重要な単語に印をつける
原稿を最初から読んで、重要だと思った単語に、マーカーなどで印をつけていきます。印は単語か、単語の繋がりに付けます。文章全体に付けてはいけません。

五年後には実現させたいと思う私のについてお話します。
それは、自分の家を持つということです。というのも、最近、近所を散歩していたら、販売中のモデルルームがあり、それを見てすっかり刺激されてしまいました。広くて素敵なリビングルームや、使いやすそうなキッチン。私は独身なので一生賃貸でもいいやと思っていたのですが、こんなモデルルームを見て、だんだんと自分の家持ちたくなってきました

3 単語を抜き出してメモを作る
次に、印をつけた単語だけを抜き出してメモを作ります。本番で見やすいように、はっきりと、適度に間隔を開けて書くといいでしょう。

五年後 実現 夢 自分の家
散歩 モデルルーム 刺激
素敵なリビング 使いやすそうなキッチン
独身 賃貸 自分の家 持ちたい

4)本番でこのメモをチラ見しながらスピーチする

メモの形態についてもいろいろあります。1枚の紙に、大き目の文字でキーワードを全部羅列する(上のような)書き方や、下のように、意味のまとまりごとに行を変えて見やすくするやり方もあり、人それぞれ工夫しているようです。

○五年後 実現 夢 自分の家○散歩 モデルルーム 刺激

○素敵なリビング 使いやすそうなキッチン

○独身 賃貸

○自分の家 持ちたい

管理人は5cm×10cmほどのカードをたくさん用意し、その1枚ずつにキーワード1~3個を書くというやり方が好きです。

五年後 実現 夢
自分の家
散歩 モデルルーム
刺激
素敵なリビング
使いやすそうなキッチン
独身 賃貸
自分の家 持ちたい

こんなふうに書いたカードを手の中に持ち、順送りにしながら、ちらちらと見て話します。これは、欧米のスピーチトレーナーが「スマートなやり方」として勧めている方法でもありす。

人前に出ただけで頭が真っ白になってしまう、というほどのあがり症だと、メモだけで話すのは難しいかもしれません。ただ、どんなあがり症も改善できるものです。改善して少し余裕が出てきたら、ぜひ、メモだけでスピーチしてみてください。フル原稿を目の前にするより、ずっと楽に話せるはずです。あがり症から脱出した管理人の実感です。

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